パイロット免許について

車を運転することと同じように、パイロットとして飛行機を操縦するには免許が必要です。
ではパイロット免許とはどのようなものでしょうか?

パイロット免許とは世界各国の政府が発行する、飛行機を操縦するための免許のことです。
ジープラスフライトスクールで最初に取得するアメリカ連邦航空局(FAA)の免許はPilot Certificationと呼ばれ、日本の国土交通省航空局(JCAB)が発行するものは技能証明と呼ばれます。

国ごとの免許の違いを説明する前に、まずは飛行機について少し説明します。
それぞれの飛行機は国ごとに登録されて登録番号を持っており、そのナンバーは飛行機の外から見えるところに記載されています。

アメリカで登録されているセスナ172の写真

アメリカで使用する訓練機

機種名 Cessna172 N(セスナ172N型)
登録国籍 アメリカ合衆国
登録番号 N737KS

 

この飛行機はアメリカでの訓練機です。同じ機種名の飛行機であっても、アメリカで登録されている飛行機は登録番号が”N”から始まり、日本で登録されている飛行機は”JA”から始まります。

飛行機は世界中どこでも飛ぶことができますが、Nから始まる番号のアメリカ籍の飛行機を操縦するには世界中どこの国であってもアメリカ連邦航空局が発行している免許を持っていなければなりません。JAから始まる日本籍の飛行機を操縦するには国土交通省航空局が発行する技能証明を持っている必要があります。

世界中どこで飛ぶにしても、操縦する飛行機が登録されている国の免許を持っている必要があります。

パイロット免許の種類

パイロット免許は航空機の種類(カテゴリー)によって分類されます。アメリカの免許の場合、Airplane、Rotorcraft、Glider、Lighter than air、Powered Lift、Powered  Parachute、Weight-shift control の7つに分類されます。日本の場合は飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船の4つです。
それぞれ異なった免許であるため、飛行機の免許を持っていてもグライダーやヘリコプターを操縦することはできません。

ジープラスフライトスクールではアメリカ連邦航空局発行のAirplane Pilot Certificationと国土交通省航空局発行の飛行機の技能証明を取得することが可能です。

さらに飛行機の免許は等級(クラス)によって分類されます。
離着陸する場所が陸上(Land)か水上(Sea)かの2つに分かれ、エンジンの数が単発(Single)か多発(Multi)かで2つに分類されます。

ジープラスフライトスクールでは陸上の単発、多発のどちらの免許も取得可能です。

パイロット免許での業務について

飛行機のパイロット免許は、その免許でできること(業務内容)によって分類されています。

Student Pilot(訓練操縦士)

飛行機の操縦訓練を受けることができる免許であり、全てのパイロットが最初に取得する免許です。
アメリカ免許の場合飛行教官が承認することで免許が発行されます。

Private Pilot(自家用操縦士)

趣味で飛行機を機長として操縦することができる免許です。
人やものを運ぶことはできますが飛行機を操縦することで「報酬」や「対価」を受けることができません。

Commercial Pilot(事業用操縦士)

報酬や対価を受ける目的の飛行機を機長として操縦することができる免許です。
人やものを運ぶことで「報酬」や「対価」を受け取ることができます。

Airline Transport Pilot(定期運送操縦士)

日時や路線等を決めて運行する飛行機を機長として操縦することができる免許です。
エアラインで機長になるためには必要な免許です。

Certified Flight Instructor(操縦教育証明)

飛行訓練生に訓練を行うことができる免許です。

その他レーティング

パイロット免許にはレーティング(形式限定)というものがあります。

雲の中など外が見えない状況で飛行機内の計器と航空管制官との無線交信のみによって飛行することを可能にする、Instrument rating(計器飛行証明)や、ジェット機などの機体それぞれのタイプレーティング(形式限定)があります。エアバス320を操縦するにはエアバス320のタイプレートが必要です。ボーイング777であればボーイング777のタイプレートが必要です。エアバス320のタイプレートを持っていてもボーイング777の操縦をすることはできません。