免許取得後の進路について
教官の悪い癖が出ました、サボりぐせです。
遅くなりましたが前回お伝えした通り、FAAの自家用、計器飛行、事業用多発まで取った後の就職活動についてお話ししていこうと思います。
パイロットの就職について
エアラインに就職する方法についてご存知ですか?
よく聞かれる質問で就職の保証はありますか?
就職を斡旋していただけますか?
などという質問が来ますが、以前にも書いた通り就職を保証しているものは航空会社の自社養成のみです。自社養成でも途中でクビになることもあります。
一般の訓練校で就職を保証できるところはありません。
よく勘違いされていますが、訓練校を卒業すると大学の就職課のような部署があって、何か働き口を紹介してくれると思っている方が多いですがそんなものはありません。
自社養成組以外は基本的に自費で免許を取得し、有資格者としてエアラインの仕事に応募します。
航空会社によって応募資格の条件は異なりますが、どの航空会社もまずは即戦力が欲しいということは変わりません。
では即戦力とはどのように判断するのでしょうか?
エアラインが使用している飛行機のほとんどは機体専用の免許(タイプレーティング)が必要になります。つまり即戦力とは航空会社が使用している航空機のタイプレートを持っていて、その飛行機での飛行経験がある人物になります。
簡潔にいうと航空会社を転職するパイロットが即戦力です。さらにATP(定期運送操縦士)の免許を持っていると機長になれますので就職はしやすくなります。
次に求める人材は即戦力候補です。
どのような人物かというと、タイプレーティングは持っていないが航空会社が使用している飛行機に準ずる飛行機の飛行経験がある人物です。
航空会社はジェット機もしくはタービンプロペラ機を使用しています。
それらの飛行機の操縦経験があるパイロットが求められます。
最後は将来のパイロット候補の有資格者を採用し、自社でタイプレーティングを取得させ流という方法です。
当然会社は費用を負担したくはないですので即戦力から採用していきます、将来のパイロット候補の採用は会社にとって先行投資となりますので優秀な人材が採用されやすくなるのは当然だと思います。さらに大手の航空会社でないと投資を行えるだけの金銭的余裕がありません。
では免許を取得したばかりの有資格者はどのようにして飛行経験を積むのでしょうか?
世界的に見ると、航空会社への応募条件は最低でも500時間の飛行経験を有することとあります。一般的には飛行時間1000時間以上かつ、ジェットタイム500時間以上というのが航空会社への応募の最低条件と言われています。
ほとんどのジープラスフライトスクールの訓練生は300時間未満でFAAの自家用、計器、事業用多発、日本の自家用、計器、事業用多発の免許を取得し終わります。
ではどのようにして航空会社の応募資格までの時間を取得するのでしょうか?
航空大国アメリカを例にとってみようと思います。
アメリカの場合は教官の免許まで取得し教官をすることで飛行時間を増やす方法と、エアラインではないですがスカイダイビングや農薬散布、航空写真などの使用事業者で働き飛行時間を取得していきます。
航空大国アメリカにはエアライン以外でのパイロットの仕事は山ほどありますので飛行時間を取得することに苦労はしませんが、働くにあたってアメリカ人以外は労働ビザが必要になります。
飛行経験があるパイロットにはビザは出やすくなりますが卒業したての訓練生にビザを発給してくれるところはほぼありません。
ではどのようにして時間を合法的にためていくのかについては次回にしようと思います。
全ては未来のパイロットのために!
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